それって本当に雨漏り?雨漏りの原因代表例&雨漏りに間違えられやすい事例
- 屋根の修理
過去の記事にて、自宅で雨漏りが起きた際の応急処置やその後の対処について紹介しました。
今回の記事では、そもそも雨漏りがなぜ起こるのか【原因】について解説します。
雨漏りの原因は複数考えられるため特定することはとても難しいです。
しかし原因がわかれば対策を講じることもできます。
雨漏り発生時の応急処置に関する記事は以下です。
ぜひ併せてご覧ください。
広島県福山市の自宅で雨漏りが発生した!そんなときにご自身でできる応急処置と注意事項を紹介
目次
雨漏りの原因特定は非常に難しい
まず前提として覚えておいていただきたいことは、雨漏りの原因特定は非常に難易度が高いということです。
なぜなら原因として考え得るものがとても多く、絞り込みができないためです。
また屋根をつたって水滴が落ちてきたため屋根の雨漏りだと思っていたら、実は壁の亀裂から侵入してきたものだったというケースもあり、原因特定はプロでも苦戦することが多々あります。
さらには、雨漏りだと思って原因を探していたら雨漏りはなかったというケースもあります。
以下は、屋根からの雨漏りだと思っていたら壁のひび割れから雨漏りしていた、というケースです。
福山市・I様邸【2023.5工事完了】
よく雨漏りと間違えられるもの
水道管・排水管が原因の「漏水」
そもそも垂れていたものは雨水ではなく水道水だった、というケースです。
洗面所や浴室などの水道管や、エアコンの排水管に欠損があるとそこから水が漏れ出します。
家のどこにも欠損部分はなく認識している以上に水道代の請求が高額なときは、雨漏りではなく漏水である可能性があります。
その場合は家の修繕ではなく水道管や排水管の修繕が必要です。
修繕の必要なしの「結露」
結露とは
冬になると窓ガラスに水滴がついているのを見たことがあるでしょう。これが結露です。
結露は、暖かい水蒸気を含んだ空気が冷やされて飽和水蒸気量を超えた水蒸気が水に変わることで発生します。
窓ガラスの結露は、室内の暖かい空気が外気と温度差のある窓で冷やされて水滴に変わっています。
家のどこにも欠損部分はなく水道管や排水管にも問題がない場合、この結露がサッシや壁に垂れている様子を見て雨漏りと勘違いしている可能性があります。
結露が起きるとどうなるか
結露は、木材の腐食やカビの発生につながります。
暖められた空気は屋根裏に登るため、目につきやすい窓だけでなく屋根裏でも結露が発生している可能性が高いです。
完全に防ぐことは難しいですが、多少の対策は講じた方が良いでしょう。
結露を防ぐためには
冬は窓を閉め切ってしまいたくなると思いますが、定期的な喚起をおすすめします。
せめて一日に一回は喚起をして、家の中の空気を入れ替えましょう。
もしくは、家に「喚起棟(かんきむね)」を取り付けることも有効です。
喚起棟とは屋根の棟部分に取り付ける換気設備で、自動で家の中の空気を入れ替えてくれます。
写真の赤線で囲っている部分が換気棟です。
雨漏り原因の代表例
屋根の欠損
屋根材のひび割れ・欠け
屋根材の経年劣化によりひび割れが発生して雨水が内部に侵入するケースは、スレート屋根などで起こることがあります。
また瓦屋根で瓦が割れてしまったり、瓦の隙間を埋めている漆喰が経年劣化により欠けてしまうことで、そこから雨水が内部に侵入するケースもあります。
棟のずれ・欠損
屋根のてっぺんにある棟は経年劣化や自然災害によってずれてしまうことがあります。
棟がずれるとその隙間を埋めている漆喰が崩れ、そこから雨水が内部に侵入します。
この場合は棟の取り直しと呼ばれる工事が必要となります。
既存の棟を撤去して新たな棟を設置する工事です。
また、ずれているというほどでなくとも棟板金においては固定に使用している釘の浮きやシーリング材の亀裂・ひび割れが雨漏りの原因となることもあります。
防水シートとサッシ枠の隙間
雨が降ると本来外壁の表面を流れ落ちますが、外壁のシーリングに経年劣化によりひび割れや縮みが発生していると、そこから雨水が内部に侵入します。
防水シートが正しく機能していればそこで雨水は食い止められますが、施工時の不備や経年劣化があると防水シートとサッシ枠の間に隙間ができてしまうため、そこから雨漏りが発生するという仕組みです。
まとめ
いずれの原因にも共通して言えることは、屋根には下地があるため内部に雨水が侵入したところですぐに雨漏りが発生するわけではないということです。
その点は安心してください。
ただし気づかず放置しているとそのうち雨漏りに至ることがあるのです。
本記事で挙げた事象を発見した場合は、速やかに専門業者「屋根屋さん」に相談しましょう。
広島県福山市近隣にお住まいの方はぜひ我々藤井製瓦工業までご連絡ください。