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改良版ガルバリウム鋼板「SGL鋼板」:めっき鋼板それぞれの特徴について

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次世代のガルバリウム鋼板と呼ばれる金属屋根材があります。
ガルバリウム鋼板も、十分に耐久性の高い屋根材です。
しかしガルバリウム鋼板を上回る耐久性の高さを持つ金属屋根材が、SGL鋼板です。
今回の記事では、主要な金属屋根材であるトタン・ガルバリウム鋼板・SGL鋼板について紹介します。

めっき鋼板の屋根材

トタン

トタン

トタンは、鋼板に亜鉛めっき加工を施した金属屋根材です。
ちなみに鋼板に亜鉛めっきではなく錫めっきを施したものをブリキと言います。
金属屋根材の中でも特に安価で、手軽に使用できる屋根材として広く普及し1980年頃までは金属屋根材の主流はトタンでした。
より高性能なガルバリウム鋼板が普及したことで、現在はトタンが使用される場面は限定的です。
築年数の経過した住宅の屋根や、カーポートの屋根に使用されています。
耐用年数は10~20年程です。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板もトタンと同様、鋼板にめっき加工を施した金属屋根材です。
ただしめっきの成分内訳が異なり、亜鉛だけでなくアルミニウムやシリコンが含まれています。
ガルバリウム鋼板はトタンに比べて格段に耐食性が高いです。
トタンは錆びやすいという弱点を持っていたため、その弱点を完全にとは言わないまでも克服した金属屋根材としてガルバリウム鋼板は急速に普及しました。
ガルバリウム鋼板の耐食性の高さは、アルミニウムが加わったことに起因します。
耐用年数は25~40年程です。

SGL鋼板

SGL鋼板は、ガルバリウム鋼板の改良版です。
SGLとは「Superior Galvanised with Low Environmental Impact」の略です。
SGL鋼板の場合は、めっきに亜鉛・アルミニウム・シリコンに加えてマグネシウムが含まれています。
少量のマグネシウムを加えたことによって、耐食性がさらに向上しました。
元々錆びやすかった切断部分や傷のついた部分においては特に、耐食性の向上が顕著です。
耐用年数は30~50年です。

 

塩害のリスクを減らすならSGL鋼板

海岸沿いの家

海外付近の住宅においては、塩害のリスクがあります。
塩分を含んだ潮風が継続的に吹いてくることで、塗膜の劣化や金属部分の錆びなどを加速させます。
金属はひとたび錆びると脆くなり劣化が加速するため、錆びにくい屋根材を選ぶことが大切です。
ガルバリウム鋼板は金属屋根材でありながら錆びにくい屋根材ですが、最適な屋根材は他にあります。
海岸付近で金属屋根材を使用するのであれば、SGL鋼板がおすすめです。
金属屋根材以外も含めれば、瓦も錆びに強いです。

住宅の塩害を防ぐために:塩害予防のメンテナンスや塩害に強い屋根について

 

混同されやすいジンカリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板もジンカリウム鋼板も商標名

ガルバリウム鋼板と名前が似ていることから、混同されがちな金属屋根材があります。
それがジンカリウム鋼板です。
ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板と同じものです。
厳密にはめっきに含まれる亜鉛とシリコンの割合が異なるものの、性質や強度は変わりないため同じものと思って良いでしょう。
異なる名前がついている理由は、それぞれ商標登録している会社が異なるためです。

ジンカリウム鋼板は石粒仕上げのものが多い

ジンカリウム鋼板のほとんどが海外製で、石粒付き仕上げを施されたものも多いです。
石粒付き仕上げの施された鋼板を、石粒付き鋼板と言います。
石粒付き鋼板は通常のガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板に比べて
尚、ジンカリウム鋼板については以下の記事で詳しく紹介しています。

ジンカリウム鋼板とガルバリウム鋼板の違いは?石粒付き鋼板の特徴とともに解説

 

まとめ

トタンもガルバリウム鋼板もSGL鋼板も、共通して亜鉛めっき加工を施した金属屋根材です。
ガルバリウム鋼板はトタンの錆びやすさを大幅に改善した金属屋根材ですが、SGL鋼板の耐食性はガルバリウム鋼板をさらに上回ります。
耐用年数は30~50年程あり、定期的なメンテナンスを行うことで非常に長い期間使用することができます。
特に塩害リスクの高い海岸エリアでは、金属屋根を使用する場合SGL鋼板の採用をおすすめします。

 

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