徹底解説!瓦屋根の漆喰が持つ役割とは?漆喰が剥がれたらどうしたらいい?
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瓦屋根に使用される「漆喰(しっくい)」という建材をご存知でしょうか。
大昔から日本建築に使用されてきた歴史ある建材のひとつです。
本記事では、瓦屋根における漆喰の持つ役割やトラブルについて解説します。
目次
瓦屋根に使用する「漆喰(しっくい)」とは
漆喰とは「水酸化カルシウム」を主原料とした建材です。
水酸化カルシウムは「消石灰」とも呼ばれており、石灰石を焼いて水を加えることでできます。
日本における漆喰の歴史は古く、城や神社仏閣に使用されてきました。
その理由のひとつには、漆喰のもつ不燃性があると言われています。
瓦屋根においては、棟部分で白く半月型になっている箇所が漆喰です。
ただし近年では漆喰に代わり、より硬度・防水性・密着性の高い「南蛮漆喰」を使用する住宅も増えています。
瓦屋根における「漆喰」の持つ役割
瓦の固定と屋根の防水性向上
漆喰は、棟部分の熨斗瓦と棟瓦の隙間を埋めて瓦を固定する役割を持っています。
また、棟の土台を覆うことで雨水の内部への侵入を防ぎます。
ただしこれらは漆喰だけが担っている役割ではないため、漆喰が多少欠けたとしてもそこまで焦る必要はありません。
瓦屋根の美観
棟瓦を美しく仕上げるという役割を持っており、昨今は特にこれがメインの役割です。
美観がメインとなっている理由は、瓦屋根に使用される金具や防水シートの機能性向上にあります。
現在の瓦屋根は金属製の金具で固定されているため、簡単にはズレません。
また、屋根の防水機能の主たるは下地に使用されているルーフィング材です。
そのため漆喰が多少剥がれたとしても瓦の固定や防水に大きな支障はないでしょう。
瓦屋根特有の風格と趣を演出するための要素のひとつとして、漆喰があります。
瓦屋根の漆喰に起きるトラブル
漆喰のひび割れや欠け
漆喰は徐々に経年劣化します。
直射日光や雨風にさらされているため、湿潤と乾燥を繰り返します。
そのため乾燥収縮により漆喰にひび割れや欠けが発生してしまうことが多々あります。
漆喰の変色やコケ
これも経年劣化のひとつですが、黒っぽく変色したりコケが発生することがあります。
変色やコケは、漆喰の奥の葺き土に雨水が侵入することによって発生するものです。
漆喰の剥がれ
経年劣化が進行すると、漆喰が剥がれることがあります。
上述の葺き土への雨水侵入が続き、最終的に葺き土と漆喰の間に隙間ができることで剥がれてしまうという仕組みです。
広島県福山市で漆喰のトラブルが起きたら
本記事でご紹介したような漆喰のトラブルが発生した際は、落ち着いて屋根屋さんに相談してください。
広島県福山市にお住まいの方は、我々藤井製瓦工業までご相談いただければと思います。
創業120年超の歴史と豊富な施工実績を持つ我々にお任せください。
漆喰のトラブルは、発生したからといってすぐに雨漏りにつながることはあまりありません。
「屋根の漆喰が剥がれているので雨漏りしますよ」等の不安を煽る文句で詐欺を企む悪徳訪問販売業者も近年増えているため、ご注意ください。
繰り返しますが、すぐに雨漏りする可能性は低いです。
信頼できる屋根屋さんに相談して、適切な処置をしてもらいましょう。
まとめ
瓦自体は非常に耐久性が高いため、瓦よりも先に漆喰が寿命を迎えます。
そのため漆喰の耐久性に合わせてメンテナンスを行うことが大切です。
広島県福山市で漆喰のトラブルに見舞われた際にはぜひ藤井製瓦工業までご相談ください。