スレート屋根に含まれるアスベストの扱いやリフォーム時の注意事項を解説
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スレート屋根は、デザインの多様性や手頃な価格が魅力の屋根材です。ただし注意事項として、2004年以前に施工されたスレート屋根にはアスベストが含まれている可能性があります。アスベストは健康リスクがあることから、特にリフォームや解体時には注意が必要です。今回の記事では、アスベストを含むスレート屋根のリスクや、リフォーム時の適切な対応について解説します。
目次
スレート屋根の特徴とメリット
スレートの基本的な特徴
スレートとは、セメントや繊維質を混ぜ合わせて作られた屋根材です。厚さは約5㎜で、軽量でありながら施工が容易であるため多くの住宅で採用されています。カラーバリエーションも豊富で、好みのデザインを選びやすい点も人気の一因です。
メンテナンスの重要性とポイント
スレート屋根は耐用年数が約20〜25年とされており、定期的なメンテナンスが重要です。10年ほど経過すると表面が劣化し始めるため、塗装の塗り直しやひび割れの修復が必要になります。メンテナンスを怠ると、破損や雨漏りのリスクが増加します。
メリットとデメリットのバランス
スレート屋根の最大のメリットは、他の屋根材に比べてコストが安いことです。しかし、その薄さから瓦などの重厚な屋根材に比べると、衝撃や強風に弱いというデメリットもあります。そのためしっかりとしたメンテナンスが求められます。
アスベストを含むスレート屋根のリスク
アスベストの特性と過去の利用状況
アスベスト(石綿)は、耐熱性や耐久性、加工のしやすさから、かつては多くの建材に使用されていました。スレートもそのひとつで、アスベストを含むスレートは通常のスレートよりも耐久性が高いという特性がありました。しかし、このアスベストが人体に有害であることが発覚したため、現在は使用が禁止されています。
アスベストの健康リスクとその発覚
アスベストが肺疾患や肺がんの原因となることが明らかになりました。特にアスベストを含むスレート屋根が劣化し、解体時に粉塵が発生すると、これを吸い込むことで健康被害が生じるリスクがあります。そのため、現在ではアスベストを含む建材の製造や使用は完全に禁止されています。ただしアスベストを含むスレート屋根の住宅に住んでいるからといって、必ずしも即座にリフォームが必要というわけではありません。屋根が大幅に劣化していない限りは、含有されるアスベストが空気中に舞う可能性は非常低いためです。ただしいつかは解体の必要があるため、早めに対処してしまうことも選択肢のひとつです。
アスベスト含有のスレート屋根が残っている現状
2004年以前に施工されたスレート屋根には、アスベストが含まれている可能性があります。これらの屋根材は依然として多くの住宅に残っており、特に解体やリフォームの際には注意が必要です。
アスベスト含有スレートの解体・リフォーム時の注意事項
解体時に必要な特別な対策と注意点
アスベストを含むスレート屋根を解体する場合、専門的な対策が必要です。粉塵の飛散を防ぐために、専用の装備や手順が求められます。また、令和5年10月1日以降に着工する一定規模以上の解体や補修工事には、アスベストの有無にかかわらず、事前に調査結果の報告が義務付けられました。資格を持つ専門業者に依頼することが重要です。
新しい規制と報告義務について
アスベストを含む可能性のある建材を取り扱う際には、事前調査とその結果の報告が法的に求められています。これにより、施工中の安全性が確保され、住環境への影響を最小限に抑えることができます。
リフォーム方法:カバー工法の活用
カバー工法のメリットとデメリット
カバー工法とは、既存のスレート屋根を解体せず、その上から新しい屋根材を被せる工法です。この方法では、アスベストを含む屋根材を封じ込めることができるため、粉塵の発生リスクを抑えつつリフォームが可能です。ただし既存の屋根材を残すため、重量が増すことには注意が必要です。
カバー工法の特徴については、以下の記事でより詳しく紹介しています。
屋根のリフォーム工事「カバー工法」ってどんな工事?メリットや特徴を紹介
アスベストを封じ込める工法としての利点
カバー工法はアスベストを含むスレート屋根のリフォームにおいて、屋根の解体を避ける選択肢となります。アスベストの飛散を防ぎつつ、費用も比較的抑えることができます。いずれ解体が必要な場合でも、一時的な対策として有効です。
カバー工法を選択する際の注意点
カバー工法を選択する際は、既存の屋根材が十分に安定しているか確認する必要があります。また、施工後の重量増加が建物に影響しないかどうか、専門業者にしっかりとチェックしてもらうことが重要です。
アスベストの有無を確認する方法
専門業者への問い合わせとその重要性
自宅のスレート屋根がアスベストを含むかどうか不明な場合、まずは施工した専門業者に問い合わせてみましょう。施工記録が残っていれば、使用された建材の詳細が確認できることがあります。
石綿含有建材データベースの活用
使用された屋根材の型番や商品名がわかる場合は、国土交通省と経済産業省が提供する「石綿含有建材データベース」を活用することで、アスベストの有無を確認できます。ただし、同一製品でも製造時期によってアスベストの有無が異なることがあるため、注意が必要です。
劣化速度による確認方法とその目安
アスベストを含むスレート屋根は、通常のスレートよりも劣化が遅い傾向があります。そのため、施工から長期間経過しているにもかかわらず、屋根材に目立った劣化が見られない場合は、アスベストを含んでいる可能性があるかもしれません。
まとめ
スレート屋根は、その手頃な価格とデザインの多様性から、依然として人気の屋根材です。しかし、2004年以前に施工された屋根にはアスベストが含まれている可能性があり、特にリフォームや解体時には適切な対応が求められます。専門業者に依頼し、安全で確実なリフォームを行うことが、健康被害を防ぐために重要です。事前の調査や適切な対策を怠らず、安心できる住環境を維持しましょう。
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