セメント瓦やトタンの使用機会が減っている理由:近年人気の屋根材について
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セメント瓦やトタンといった屋根材は、現在使用される機会が大幅に減っています。
メリットをデメリットが上回ってしまったことや、類似した特徴を持ちつつさらに優秀な屋根材が登場したことなどが理由です。
今回の記事では、セメント瓦やトタンの使用機会が減った理由とともに、とって代わって普及した屋根材について紹介します。
目次
使用されることが減っている屋根材
セメント瓦
セメント瓦とは、セメントを主成分として瓦の形に成型した屋根材です。
粘土瓦とは異なり焼き上げる工程がありません。
そのため製造効率が良く、粘土瓦に比べて安価です。
今より粘土瓦が高価であった頃は、手軽に瓦のデザインを楽しめる屋根材として人気を博しました。
ただし耐久性は粘土瓦に劣り、粘土瓦が耐用年数50年以上あるのに対しセメント瓦は25~30年程です。
トタン
トタンとは、金属鋼板に亜鉛メッキを施したもの(亜鉛メッキ鋼板)です。
そのトタンに垂木と呼ばれる木材なをど組み合わせて施工した屋根を、トタン屋根といいます。
金属屋根の代表的な屋根材として、高度経済成長期の頃に大流行しました。
安価に施工できる点や、軽量につき耐震性に優れている点が普及の主な理由です。
トタンの耐用年数は10~15年程です。
使用される機会が減っている理由
セメント瓦→粘土瓦
粘土瓦の価格が落ち着いてきたことに伴いセメント瓦の利点が減ったためです。
瓦のデザインを楽しみたい人は、より耐久性に優れデザインも豊富な粘土瓦を選びやすくなりました。
トタン→ガルバリウム鋼板
トタンの持つデメリット「錆びやすさ」を克服した金属屋根材のガルバリウム鋼板が台頭したためです。
錆びてしまった箇所は劣化が加速するため、穴が開くなどのトラブルが起こりやすくなります。
海に近いエリアでは、潮風が含む塩分の影響で特に錆びやすいです。
ガルバリウム鋼板は屋根材の中でも特に軽量で耐震性が高く、耐久性は25~40年とトタンを大幅に上回ります。
トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根にリフォームする人も多いです。
ガルバリウム鋼板とは
トタンに代わって普及したガルバリウム鋼板について紹介します。
錆びにくい金属屋根材
ガルバリウム鋼板とはトタンと同じく金属屋根材の一種で、金属鋼板に亜鉛アルミ合金のメッキを施したものです。
現在多くのメーカーが屋根材や外壁材の材料として採用しています。
金属屋根材のメリットは、屋根材自体に吸水性がないことや丈夫さ、耐震性の高さなどです。
ガルバリウム鋼板はこれらのメリットを維持したまま、金属屋根材のデメリットである錆びやすさを克服しました。
もちろん金属であるため絶対に錆びないということはないものの、トタンに比べて格段に錆びにくいです。
金属屋根の一種「ガルバリウム鋼板屋根」の特徴とは:人気の秘訣を徹底解説
カバー工法によるリフォーム
カバー工法とは
近年、カバー工法による屋根のリフォームが増えています。
カバー工法とは、既存の屋根材を残したまま上に新しい屋根材を被せるリフォーム工法です。
既存の屋根材を撤去してから新しい屋根材を施工する葺き替えに比べて、屋根材の撤去や下地の補強がないため手軽に行えます。
工期や工事費用を抑えることができることができる点が、カバー工法の大きな魅力です。
カバー工法については、以下の記事でより詳しく紹介しています。
屋根のリフォーム工事「カバー工法」ってどんな工事?メリットや特徴を紹介
ただしカバー工法は万能ではないため、屋根のリフォーム時はカバー工法と葺き替えどちらを行うべきか、専門業者に相談しつつ慎重にご検討ください。
葺き替えの方が適切なケースについては、以下の記事で紹介しています。
【屋根のリフォーム】カバー工法より葺き替えを行った方が良いケースとは!
カバー工法とガルバリウム鋼板の相性
屋根のカバー工法時に、新たな屋根材としてガルバリウム鋼板を選択する方は多いです。
カバー工法は屋根材を重ねる工法につき、軽量な屋根材の方が向いています。
上に瓦のような重量のある屋根材を重ねてしまうと、屋根および住宅全体にかかる負担が大きすぎるためです。
ガルバリウム鋼板は屋根材の中でも特に軽量なため、カバー工法とガルバリウム鋼板は非常に相性が良いと言えます。
関連記事:屋根材を選ぶ基準
過去の記事では、屋根材を選ぶ基準についてとり上げました。
屋根材を選ぶ際は、求める条件を洗い出しご自身の中で優先順位をつけることが大切です。
屋根材にはそれぞれ長所と短所があるため、より優先したい条件に合う屋根材を探してみてください。
以下の記事では、屋根材選びの基準および主要な4種類の屋根材の長所・短所について詳しく紹介しています。
【屋根材の選び方】屋根材選びの基準やそれぞれの要望に合う屋根材を紹介!
まとめ
セメント瓦やトタンは近年使用される機会が減りました。
セメント瓦は、粘土瓦の価格が落ち着いたことに伴いセメント瓦の利点が減ってしまったためです。
以前ほど大きな価格差がないため、より耐久性が高くデザインの幅が広い粘土瓦を選ぶ方が増えました。
トタンは、同じ金属屋根材でもより錆びにくいガルバリウム鋼板が台頭したためです。
安価で丈夫な一方で金属故の錆びやすさがトタンのデメリットだったため、ガルバリウム鋼板はトタンのデメリットを克服した金属屋根材と言えます。
そのガルバリウム鋼板は比較的近年になって使用され始めた屋根材で、金属鋼板に亜鉛アルミ合金のメッキを施したものです。
屋根のカバー工法にも最適な屋根材であることも理由のひとつとして、注目を集めています。
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