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セメント瓦は雨漏りしやすいって本当?セメント瓦に雨漏りが発生する仕組み

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  • 屋根のメンテナンス

セメント瓦はセメントを主成分として作られている特性上、瓦自体には防水機能がなく塗膜によって防水性を保っています。
セメント瓦を使用した屋根では雨漏りが起こりやすい、と思っている方も多いですが実際のところどうなのか本記事で解説させていただきます。
現在セメント瓦屋根の住宅にお住まいの方はぜひ雨漏り対策として参考にしていただければ幸いです。

「セメント瓦」とは

セメントを主成分とした瓦

セメント瓦

セメント瓦とはセメントを主成分とした瓦で、粘土瓦とは異なり焼き上げる必要がありません。
安価に瓦のデザインを楽しめることから1970~1980年代にかけて流行したものの、現在は当時に比べて粘土瓦の価格が抑えられたこともあり粘土瓦より耐久性の劣るセメント瓦は需要が低下しています。
モニエル瓦と外見や製法が非常に類似していることから混同されることも多いですが、違いも含めて特徴を以下の記事で解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。

【セメント瓦とモニエル瓦の違い】主成分や特徴の違いについて解説

セメント瓦には防水機能がない

セメントを主成分としている特性上、セメント瓦には防水機能がありません。
そのため製造時に施された塗料が塗膜を張って水をはじいているものの、徐々に塗膜は剥がれ防水性は低下します。
さらに瓦自体の耐久性も粘土瓦に比べると低いため、比較すると雨漏りが発生しやすいと言えます。
とはいえ経年劣化すると雨漏りにつながるという点はいずれの屋根材にも共通しています。
耐久性の高い屋根材を使用していたとしても、雨漏りを防ぐためには適切なメンテナンスが必要です。

 

セメント瓦から雨漏りが発生する仕組み

毛細管現象が起きているため

毛細管現象
セメント瓦は製造時に塗装が施されます。
しかしこの塗装は経年劣化により徐々に剥げてしまうため、メンテナンスとして定期的に(10年に1回程度)再塗装を行います。
セメント瓦自体に防水機能がないため塗料が剥げてしまうと水を吸いやすくなってしまうのです。
これを毛細管現象と言い、水を吸ってしまったセメント瓦は脆くなります。
再塗装を行ってもセメント瓦同士で重なり合っている部分は塗装を行えないため、そこに埃が溜まりさらに水を吸い上げ雨漏りに至るという仕組みです。

再塗装時にセメント瓦同士の隙間を埋めてしまったため

屋根塗装 縁切り

上述の通りセメント瓦はメンテナンスとして定期的に再塗装を行います。
ただし再塗装時にセメント瓦同士の重なり部分を塗料で埋めてしまうと、雨漏りにつながる恐れがあります。
なぜなら隙間を塗料で塞いでしまうと雨水の逃げ道がなくなってしまうためです。
本来であれば隙間から下に流れ出ていくはずだった雨水が溜まってしまい、下地が劣化していた場合はさらに内部に雨水が浸透してしまいます。
これが、セメント瓦同士の隙間を塗料で埋めてしまったことによる雨漏り発生の仕組みです。
本来は隙間を埋めてしまわないよう、再塗装の際は「縁切り」と呼ばれる作業を行います。
詳しくは以下の記事にて解説しているため、ぜひ併せてご覧ください。

スレート屋根の塗装後に起こる雨漏りの正体:縁切りが施されていない可能性

セメント瓦の寿命がきてしまったため

セメント瓦は現在では需要の低下に伴い扱う業者も減っています。
そのためセメント瓦を使用した屋根をもつ住宅の多くが、築30年を超えています。
セメント瓦の耐用年数は25~30年です。
つまり寿命を迎えたセメント瓦が多く、劣化が原因で雨漏りが発生している可能性があります。
セメント瓦はカバー工法を行うことができないため、寿命がきた際は葺き替えを行う他ありません。
カバー工法と葺き替えの違いについては以下の記事で解説しています。

屋根のリフォーム工事「カバー工法」ってどんな工事?メリットや特徴を紹介

広島県福山市で屋根の葺き替えを検討中の方へ!葺き替え工事のメリットを紹介

 

セメント瓦の補修にあたっての注意事項

セメント瓦は安価に瓦のデザインを楽しめる建材として一時期は流行したものの、現在は取り扱いが減少しています。
そのため部分的な補修であっても、既存の瓦とまったく同じものを用意することができません。
また寿命がきたセメント瓦の屋根をリフォームしようとした場合は既存の屋根材を残すカバー工法を行えないため、葺き替えを行う必要があります。
葺き替えにあたっては、より耐久性が高くメンテナンスも少なく済む粘土瓦や軽くて地震にも強いガルバリウム鋼板などに替えることをおすすめします。
専門業者に点検を依頼し、最適なメンテナンスを行ってください。
尚、セメント瓦以外にも瓦はいくつもの種類があります。
各種瓦の特徴については以下の記事で解説しているため、瓦選びの際は参考にしてください。

瓦屋が徹底解説!陶器瓦・いぶし瓦・素焼瓦それぞれの特徴や三大瓦について

 

まとめ

セメント瓦を使用されている住宅は現在、築30~40年程経過している可能性が高いです。
住宅は屋根に限らず経年劣化していくものなので、未済の方はぜひ一度点検を行ってください。
一見問題ないように見えても雨漏り一歩手前まで劣化が進行していた、なんてこともあり得ます。
広島県福山市近隣で屋根点検をご検討の方は、お気軽に藤井製瓦工業までご相談ください。
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藤井製瓦工業 職人、スタッフ
藤井製瓦工業は広島県福山市に拠点を置く、創業120年超の老舗屋根屋です。
屋根に関する工事全般に対応しています。

藤井製瓦工業 対応エリア

対応エリアは以下の通りです。
広島県福山市、尾道市、三原市、府中市、神石高原町
岡山県笠岡市、井原市
基本的には福山市から車で60分圏内であれば対応可能です。
上記以外のエリアにお住まいの方も、お気軽に一度ご相談ください。

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