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瓦屋根の棟と棟に使用される熨斗瓦について|役割やメンテナンス方法を解説

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日本の伝統建築において、瓦屋根は欠かせない存在です。独特な風合いや高い耐久性を誇り、現代でも多くの人々に愛されています。その中でも「棟」と呼ばれる屋根の頂点部分や「熨斗瓦(のしがわら)」といった部材は、瓦屋根の強度や美観において重要な役割を果たしています。今回の記事では、瓦屋根の基本から棟、そして熨斗瓦について詳しく解説します。

瓦屋根とは?特徴と種類を知ろう

瓦屋根

瓦屋根の基本的な構造

瓦屋根は、その名の通り瓦を使用して構成された屋根です。粘土を原材料とした瓦が一般的です。
その最大の特徴は、耐久性が非常に高いことです。瓦は寿命が50年以上ある素材で、ほとんど経年劣化が少なく、耐風性や耐火性にも優れています。瓦の重みは、風による浮き上がりにも強く、長期的な住宅保護の観点からも優れた選択肢です。
そして独特の風情が、住宅の格式高さを演出します。色やデザインにもバリエーションがあり、デザイン性の高い屋根です。
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和瓦と洋瓦の違い

瓦には、主に「和瓦」と「洋瓦」の2つの種類があります。和瓦は伝統的な日本家屋に使われる波形の瓦で、大きく分けると釉薬瓦(陶器瓦)や無釉瓦(いぶし瓦)といった種類に分かれます。一方、洋瓦は主に西洋の建築で使われてきた素焼瓦で、シンプルな形状が特徴です。和瓦は高い耐久性を持つ一方で、洋瓦は比較的軽量でモダンなデザインが魅力です。

瓦屋根の利点とデメリット

瓦屋根は、瓦自体に重さがあるため建物自体に負荷をかけることや、施工費用が高いといったデメリットもあります。また耐久性が高いといえど瓦屋根も定期的なメンテナンスが必要であり、特に棟の部分は劣化が早い部分として注意が必要です。

 

屋根の要「棟」とは?役割と重要性を解説

棟とは何か?屋根の頂上部分の役割

屋根棟

棟とは、屋根の頂上部分で、複数の屋根面が交差する場所を指します。瓦屋根において、この棟部分は特に重要で、建物全体の強度や耐風性に関わる要です。棟には種類があり、赤枠で囲った屋根の頂上部分にある棟を特に「大棟」と言います。しかしこの大棟を指して棟や屋根棟と呼ぶことが多いため、本記事でも棟=大棟として記載しています。
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棟の種類と瓦屋根での棟の構造

瓦屋根 棟

瓦屋根の棟は、熨斗瓦を積み重ねて作られることが多いですが、棟の種類は様々です。代表的なものには、直線的な「平棟」や、曲線を描く「唐棟」などがあります。棟の形状や施工方法は建物のデザインや立地条件に応じて異なり、棟の高さや形状によっても建物全体の美観や機能が変わってきます。

棟が劣化する原因とその影響

棟は屋根の最も高い部分に位置するため、風や雨の影響を受けやすく、劣化が進みやすい場所です。特に強風や台風時には棟瓦がずれたり、破損したりすることがあります。棟の劣化を放置すると、雨水が内部に侵入し、屋根全体にダメージを与える可能性があります。定期的な点検とメンテナンスが非常に重要です。

 

熨斗瓦(のしがわら)の役割と種類

熨斗瓦とは?その役割と歴史

熨斗瓦

熨斗瓦は、瓦屋根の棟に使用される特殊な瓦で、棟を高く積み上げる際に使われます。熨斗瓦の役割は、雨水の侵入を防ぐことと、棟の高さを調整することにあります。熨斗瓦は積み方によって、屋根全体の美観にも影響を与え、建物に威厳や風格を持たせる役割も担っています。

台熨斗と割熨斗の違い

熨斗瓦には「台熨斗(だいのし)」と「割熨斗(わりのし)」の2種類があります。台熨斗は、棟の下部に使用される大きな瓦で、最も安定した基礎部分を形成します。一方、割熨斗は半分に割られた瓦で、棟の上部に使用されます。これらを交互に積み重ねることで、棟全体を強固にします。

装飾性が高い熨斗瓦の種類(雨切り・松皮菱など)

熨斗瓦には装飾が施されたものもあります。代表的なものには、「雨切り熨斗瓦」や「松皮菱熨斗瓦」などがあります。雨切り熨斗瓦は、雨水の侵入を防ぐ機能を持ちながら、美しい装飾が施されています。また、松皮菱熨斗瓦は、瓦に松の皮のような模様が彫り込まれており、伝統的な日本建築に深みを与えます。

 

瓦屋根の棟のメンテナンスと修繕方法

棟積みのメンテナンスが必要な理由

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瓦屋根は非常に耐久性が高い素材ですが、棟部分は他の部分に比べて劣化が早いため、定期的なメンテナンスが欠かせません。棟瓦や熨斗瓦の間にある漆喰が風化したり、瓦自体がずれてしまうと、雨漏りや構造の弱体化が進んでしまいます。これを防ぐためには、棟の定期的な点検とメンテナンスが必要です。

漆喰の劣化と雨漏り対策

棟 漆喰

漆喰は、瓦同士の隙間を埋めるために使われる素材ですが、経年劣化によりひび割れや剥がれが生じやすくなります。この漆喰の劣化が原因で雨水が侵入し、最終的には雨漏りの原因となることがあります。漆喰が劣化している場合は、早急な修繕が必要です。

熨斗瓦の積み替え工事とリフォーム方法

熨斗瓦や棟瓦が劣化した場合、積み替え工事が必要です。近年では、伝統的な土葺き工法に代わり、耐久性の高い南蛮漆喰や金具を使用した新しい工法が主流になっています。この方法は耐震性や耐風性が向上するだけでなく、長期的なメンテナンスコストの削減にもつながります。特にリフォーム時には、こうした新しい工法を検討することが重要です。

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まとめ

瓦屋根の棟と熨斗瓦は、見た目の美しさだけでなく、建物の強度や耐久性にも大きく関わっています。定期的なメンテナンスを行い、劣化を防ぐことで、瓦屋根は長く安心して使用できるものです。日本の気候に適した瓦屋根は、長い目で見たときに非常に優れた選択肢であると言えます。もし瓦屋根や棟、熨斗瓦のメンテナンスに不安がある方は、ぜひ専門家にご相談ください。

 

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